パーキンソン病に対する外科治療の未来

パーキンソン病の治療については、近年、さまざまな新しい治療法が開発されています。ここでは、これら新しい治療の内、国内外での臨床応用が始まったものを提示しています。今後、これらの治療効果が期待されています。

  • 中脳黒質における変性したドパミン産生細胞の回復と保護を促す治療法
    • 神経栄養因子の線条体への持続注入
  • 中脳黒質細胞に代わる別の部位でのドパミンの産生による補充する治療法
    • ドパミン産生に必要な酵素の遺伝子を載せたウイルスによる遺伝子治療
    • 堕胎胎児脳を用いたドパミン細胞の線条体への脳移植
  • 現在までのDBS療法の欠点を補う治療法
    • 抑制系神経伝達物質のGABA(γaminobutylic acid)の産生を促すGAD(glutamic acid decalboxylase) の遺伝子を載せたウイルスを視床下核に注入する遺伝子治療
    • 大脳基底核の下流に存在するPPN (pedunculopontine nucleus)をターゲットとしたPPN DBS療法