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- パーキンソン病の症状
初期症状
パーキンソン病では、安静時振戦、筋固縮、無動が三大徴候といわれています。この他に姿勢反射障害などの症状も徐々に出現します。症状はその70%以上で片側性に始まり、上肢の振戦で発症することが多いです。その後、徐々に、前傾姿勢がみられたり、表情が乏しくなったり(仮面様顔貌)、書字の際に字が小さいくなることを指摘されるようになり、歩行についても、手の振りがなくなり、歩幅が小さくなる小刻み歩行や、歩くと止まらなくなる突進現象などが見られるようになります。
進行期症状
パーキンソン病では、病気が進行するにつれて、前述のような症状やすくみ足などの歩行開始困難に加え、以下のようなドパミン製剤を中心とした薬物の、長期服用に伴う副作用も出現します。
- Wearing off現象
- ドパミン製剤を長期服用していると、内服後に薬が効いて運動障害が改善される時間が徐々に短くなる。このようにドパミン製剤を服用してから数時間を経過する薬効が減弱する現象を言う。
- 不随意運動
- 黒質ドパミン産生細胞の減少に伴い、線条体へ移送されたドパミンの貯蔵場所として機能していたドパミン細胞の神経終末も消失する。このため、ドパミンを服用し、血中濃度が上昇すると、それに伴い、線条体内で一過性にドパミンに対する過剰反応が起こり、ジスキネジアといわれる律動的に踊るような不随意運動を呈する。又、この他に、ドパミンの血中濃度の上昇期と下降期に2相性にジストニアといわれる、手足を突っ張るような不随意運動が認められることもある。
- 精神症状
- パーキンソン病の患者の20%から40%で、治療経過中に幻覚や妄想などの精神症状を認めます。これらはドパミン製剤などの治療薬が誘因となることもあり、特に進行期の患者や高齢者、認知機能障害を有する患者で発生し易い傾向にあります。
これに加えて、排尿困難、便秘、発汗異常、起立性低血圧などの自律神経系の異常や、睡眠障害を呈することもあります。