内服液や注射による薬物治療

プロラクチン産生腫瘍にブロモクリプチン投与を行うと、血中PRLの低下とともに腫瘍の縮小がみられます。鞍上部に進展した巨大な腫瘍ではブロモクリプチン投与と手術の併用を行い、又、極めて小さな腫瘍ではブロモクリプチン療法のみを行うこともあります。

成長ホルモン産生下垂体腺腫では、手術後も成長ホルモンが高値の症例や手術を希望しない患者では,ブロモクリプチンを1日2.5mgから増量しながら投与します。多くの症例で血中成長ホルモンが低下し,臨床症状の改善がみられます。

又、成長ホルモン分泌抑制効果が強く,長時間作用するソマトスタチン誘導体(サンドスタチン)の注射も,血中成長ホルモン低下に有用です。しかし、パーロデル単独では、治癒に至る症例は少なく、又、サンドスタチンでは毎日の注射が必要であり、治療について苦痛を訴える方もいます。Cushing病については、代表的なものはブロモクリプチンとシプロヘプタジンです。しかしながら、いずれの薬剤も有効例は少なく、一般に効果発現には大量投与が必要となります。