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- 脳下垂体腫瘍について
脳下垂体は、人間の脳の底で、真ん中に存在する部分のことをいいます。その名からも想像がつくとおり、丁度、脳から下に垂れさがる房状の形態をしています。ここの部分にできる脳腫瘍のことを総称して“下垂体腫瘍”と呼びます。下垂体は、様々なホルモンを分泌して、体のバランスを整える働きがあることから、この部分に発生する腫瘍は、過剰にホルモンを産生するタイプがあります。こうしてホルモン過多により体の機能に悪影響を与える腫瘍を“機能性腫瘍”、ホルモンを産生しないものを“非機能性腫瘍”と分類します。
下垂体腫瘍の治療目的
機能性腺腫の治療目的
機能性腺腫での治療の目的は、腫瘍の増大による圧迫症状を改善させることもさることながら、過剰に産生されたホルモンを正常化することです。したがって、腫瘍が縮小していても、ホルモンの過剰産生能が正常化していなければ治癒したとはいえません。
非機能性腺腫の治療目的
非機能性腺腫では腫瘍が異常なホルモンを産生していないため、治療の目的は、腫瘍による視神経などへの圧迫症状の改善です。周辺の正常組織に損傷を与える事なく、視神経や正常下垂体への圧迫を改善させる事が治療の最大の達成目標となります。しがたって、症状を呈していない場合には、経過観察のみで積極的な治療を行わない事もしばしばあります。
東京大学医学部附属病院にて行われている下垂体腺腫の治療
- 経鼻的内視鏡手術
- ガンマナイフ(定位放射線治療)
- 高度イメージガイド下放射線治療装置での放射線治療
- 内服薬や注射による薬物治療