脳神経外科専門医とは?
全国の病院の脳神経外科医が標榜している「脳神経外科専門医」とは、日本脳神経外科学会と日本専門医機構が認定している専門医資格です。
2023年現在、全国で約8000人の脳神経外科専門医が活躍しています。「脳プロブレム」編集チームにも脳神経外科専門医が所属しており、サイトの内容をしっかりと監修しています。
脳神経外科専門医の受験資格、試験内容
試験を受験するには、スーパーローテーション方式の卒後研修(通称:初期研修)2年に加え、学会所定の研修プログラム(主に大学病院主幹の研修プログラム)で4年以上の研修(通称:後期研修)が必要となります。ですので、受験できる時期は早くても7年目となります。また、4年間の後期研修のうち、3年以上は脳神経外科臨床に専従していなければなりません。脳神経外科疾患の病棟管理、手術経験にも所定の経験目標があり、これを達成する必要があります。
専門医試験は毎年1回夏ごろに実施されており、「筆記試験」と「口頭試問」に分かれています。筆記試験では、脳血管障害(脳卒中)や脳腫瘍のほかに、外傷、小児、脊髄、機能など脳神経外科の幅広い分野から、病態、診断、検査、手術並びに非手術治療に至るまで、まんべんなく出題されます。これらの疾患に対する総合的な知識、判断力、診療技術が求められます。口頭試問では、実際の臨床に即した問題が計9題出題され、症状や画像検査の結果から、診断、治療方針、手術の内容まで、試験官に詳細に質問されます。脳神経外科専門医試験の合格率は例年約70%で、他の科の専門医試験と比べて低い傾向にあります。脳神経外科専門医は、認定されたら終わりではなく、その後も知識のupdateと生涯学習が義務付けられており、5年毎に資格を更新する必要があります。診療、学会活動、研究活動などを点数化し、一定の基準を満たした医師のみ資格を更新できます。
最後に
脳神経外科専門医は日本脳神経外科学会が認定している正式な資格で、一定の知識や診療技術を担保するものです。病院にかかる際には、担当医が専門医資格を有しているほうが、安心して診療を受けることができるでしょう。
noteにも掲載しています。
⇒https://note.com/nouproblem/n/nbc5ecfe15570
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