認知症の新薬が米国で承認
日本の製薬会社エーザイが開発した、アルツハイマー型認知症(認知症について)の治療薬である
「レカネマブ」が米国で承認されました。
今までの薬とは何が違うの?
アルツハイマー病の原因ははっきりと特定されていませんが、「アミロイドβ」が長い年月をかけて少しずつ蓄積することで脳細胞が破壊されるという仮説が提唱されています。
これまでアミロイドβを直接の標的とした薬はありませんでしたが、レカネマブはアミロイドβにくっついて除去する薬として初めて開発されました。
認知症の前段階である「軽度認知障害」の方への臨床試験で、病気の進行を27%抑制しました。
どのような副作用があるの?
頭痛や一時的な脳のむくみが起こることがあります。
さらには血液をサラサラにする薬を飲んでいる方の場合、脳出血のリスクが高まります。
お薬の値段は?
アメリカでの薬価設定は、1人当たり年間で2万6500ドル(380万円)です。日本の薬価は日本独自で設定されますので、確定的なことはわかりませんが、わが国の場合、高額療養費制度がありますので、年収によって15-30万円程度の自己負担額となるでしょう。
今後の展望
今のところ、アメリカでのみの承認ですので、日本で承認されるのは9月ごろと報道されています。今後高齢化に伴って、アルツハイマー型認知症の方はますます増加すると考えられています。日本でも使用可能になれば、介護負担の軽減にもつながることから、認知症治療に変革が起きることは間違いないでしょう。
noteにも掲載しています。
⇒https://note.com/nouproblem/n/n781492404ede
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