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Broca失語

症状

Broca失語について

言葉を話したり、言葉を理解したりできなくなる失語症ですが、以前の記事にも書いたように様々な種類があります。今回は、代表的な失語症の1つであるBroca(ブローカ)失語について書いていきます。

Broca失語とは?

Broca失語とは、運動性失語の1つです。運動性失語の「対」となる言葉は、感覚性失語であり、代表的なものにWernicke(ウェルニッケ)失語というものがあります。

Broca失語の主な症状

「言葉を発することに障害される」失語症であり、非常に重症なケースでは、まったく言葉を発しないことがあります。理解や概念化の能力は比較的保たれていることが多いです。しかし、言葉を聴いて理解することについても、文章レベルでは理解が難しく、ごく簡単な単語については、理解できることがあります。仮にある程度の単語を理解できたとしても、話すときに流暢さがなくなります。話し言葉の音が歪んでしまうのも特徴です。症状が重症でない場合には、単語や短い言葉であれば、話せる場合もあります。一方で、物を書くときも文字を思い出せなかったり、できたとしても書き間違いをしてしまったりするため、実用性は低いでしょう。音読の障害も起きてしまいます。

Broca失語の責任部位

Broca中枢という部位が責任部位です。優位半球(多くの場合は左)の前頭葉に位置し、中大脳動脈や内頚動脈などが詰まって脳梗塞を起こしたり、前頭葉に脳出血クモ膜下出血の血腫を形成したりすることで症状が出現します。

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