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脳血管内治療とは?~切らずになおせる最新治療~

治療法

脳神経外科の手術といえば、頭を開ける「開頭手術」が昔から行われてきた方法です。

近年、さまざまな技術が発展してきたことで、体の負担をなるべく減らす手術方法がひろまってきました。「脳血管内治療」とは、「カテーテル」という太さ0.5mm~3mmほどの細い管を使って、「血管の中から」病変に到達し、X線で見ながら治療する方法です。

どこからアプローチするの?

通常は足の付け根にある「大腿動脈」を1~2mmの針で刺し、そこにシースという管を入れて治療を行います。治療した後に出血しないよう数時間安静にしなければならないというデメリットがあります。最近は手首や手のひらにある動脈から、アプローチする方法も広まっており、治療が終わった直後から、すぐに動くことができます。

どのような病気をなおせるの?

主に以下のような病気に用いられます。上の図も参照してください。

脳動脈瘤:頭の血管にできた「こぶ」をプラチナ製の糸(コイル)で詰める

頚動脈狭窄症:細くなった首の血管をステント(金網状の機器)で広げる

急性期脳梗塞:頭の血管にある血のかたまり(血栓)をステント(金網状の機器)でかき出す

脳腫瘍:頭のなかのできもの(腫瘍)に流れ込む血管をコイルや接着剤でつめる

ほかにもいくつかの病気が血管内治療により治療することができます。

どのようなメリットがあるの?

頭を開けなくてよい

治療時間が短い傾向にある

・全身麻酔(意識がなくなる麻酔)をしなくても治療できる(ことがある)

高齢の方や心肺機能が悪い方にも施行できる(ことがある)

・安静にしている期間、入院期間が短い

などが主なメリットです。

どのようなデメリットがあるの?

脳動脈瘤(頭の血管にできたこぶ)の治療後の再発率や再治療率が開頭手術よりも少しだけ多い

くも膜下出血(破裂した脳動脈瘤)の治療中に再破裂する(もう1度破れる)割合が開頭手術より少しだけ多い

頚動脈狭窄症(首の血管が細くなる病気)では、治療後の脳梗塞の割合が首を切る手術よりも少しだけ多い

などが主なデメリットです。

まとめ

脳血管内治療について簡単にまとめました。全ての治療法にそれぞれ必ずメリット、デメリットがあります。ですので、ご自身やご家族が病気になったときには、主治医の先生と良く相談したうえで、治療方針を決めていくことが大切です。

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