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脳出血の手術について~左右で症状は違う?~

病気と治療

はじめに 

皆さんこんにちは。先日、有名女性歌手が脳出血を発症したというニュースが発表されました。今回は、脳出血という病気とその治療について解説していきたいと思います。

脳出血とは?

脳出血は、文字通り脳実質に出血をきたす病気です。原因はいろいろありますが、もっとも多いのは高血圧が原因となる高血圧性脳出血です。慢性的な高血圧により、脳の小さい動脈が破れて、脳出血となります。脳出血は部位ごとに、被殻出血、視床出血、小脳出血、脳幹出血、皮質下出血、脳室内出血などに分類されます。特に頻度が高いのは、被殻出血と視床出血です。その他にも加齢に伴って脳の血管の壁にアミロイドが蓄積すること(脳アミロイドアンギオパチー)によって血管がもろくなり出血する場合(皮質下出血が多い)や、脳血管に奇形がある場合(皮質下出血が多い)、もやもや病(脳室内出血が多い)という特殊な難病の場合など原因はさまざまです。

脳出血の症状は?左右差は?

脳出血の症状にはどのようなものがあるのでしょうか?脳出血の代表的な症状は意識障害、麻痺(手足が動かない)、感覚障害(しびれあるいは感覚がない)、視野障害(目が見えない)、構音障害(ろれつが回らない)などがあります。出血した部位によって症状が違ってきます。。一般的に出血した側と逆側の手足が麻痺し、感覚が障害されます。また、出血があまりに多い場合には意識が悪くなってしまいます。

右利きの人は、言葉を理解し話す機能が左の脳にあります。つまり、多くの方の場合、右の脳出血であれば、言葉への影響が少ない一方で、左の脳出血であれば、麻痺だけでなく、言語障害(失語)が起きてしまい、意思疎通ができなくなることがあります。

脳出血は手術するべきなのか?

脳出血が生じてしまった場合には、その部分と周りの脳は強く障害されてしまい、機能は元に戻りません。出血が少量(10cc未満)であれば、周りの圧迫も少しであり、手術のメリットは低いため、手術はすすめられません。また、深昏睡状態の場合も手術のメリットは証明されていません。出血量が多く、かつ、意識状態が良くない場合には、頭の中の圧を下げてあげるために、手術が必要になります。

ガイドライン上、脳出血への手術の根拠は実はあまりはっきりしていません。ですので、絶対にしなければならないものではないですが、以下のような場合には手術をしてもよいでしょう。

1. 中等量以上の皮質下出血(脳表から1cm以下)

2. 意識レベルがそこそこ悪く、4cm以上(31cc以上)の被殻出血

3. 症状が悪い3cm以上の小脳出血、脳幹を圧迫する小脳出血

これらに対しては、開頭手術もしくは内視鏡を用いた血腫除去が行われます。

また、脳室内出血は、高血圧によらない特殊な病気が原因である可能性が高く、出血源を検査することが必要です。また、急性水頭症になっている場合には、脳室に管を入れる手術(脳室ドレナージ術)もしくは、内視鏡を用いた血腫除去術を行うこともあります。

noteにも掲載しています。
https://note.com/nouproblem/n/n64260f27fdb9

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